top of page
No rope traverse
re[18]-1
H2850_s
T257
Y083_s
岩壁登攀(はん)調査とは、調査専門技術者自身が、ロープアクセス技術を駆使して、岩壁・崖地・急斜面を安全・迅速・自在に移動することによって、浮石や崩壊兆候などの岩盤状況を的確に調査するもので、ロープアクセス調査の中でも代表的なものです。
測線上端に端部を固定したロープを操って安全・確実に降下しつつ、周辺の岩盤状況を念入りに観察し、浮石や緩み岩盤等の異状を確認するたびに、対象物に直接取りつき浮石の形状・サイズ・不安定度や緩み岩盤の不安定状況などを観察・記載・写真撮影する作業を繰り返します。 調査地点の位置情報は、下降しながらの簡易横断測量を注意深くおこなうことで十分な精度を確保します。
調査結果は鳥かん図に取りまとめることが多く、要所ごとに断面図も作成し、理解しやすいように工夫します。 平面図や正面図に取りまとめることも出来ますが、岩壁や急斜面の地形特性上、地形がうまく表現できなかったり、調査地点が重なり合って表現・判読しづらくなりがちです。 鳥かん図はテクニカルイラストレーション技法を応用して高度、保全対象までの距離などを正確に描きます。 断面図は浮石や緩み岩盤の状況だけでなく、それらを形成するプロセスやメカニズムを表現するように工夫します。
岩壁登はん調査の利点は、遠望調査などの間接手法と違って、はるかに高い精度で、しかも樹木や岩陰などの障害物や死角に邪魔されること無く、間近に観察することによって正確に調査できる点にあります。 しかも安全・迅速で、何重にも安全策を施したロープで常に確保されているので墜落・転落事故の可能性は極めて低く、かつロープを巧みに操ることで迅速かつ自由自在の移動・アクセスが容易です。
このように岩壁登はん調査は、他のどんな手法でも困難な、岩壁等の近接目視による直接観察を、安全・迅速にこなすことで画期的な技術であり、10数年以上の実績も積み、もちろん無事故記録を更新中の信頼性の高い調査手法です。
bottom of page